川口さんの自然農法講演会のご案内

拝啓
 みなさま、いかがおすごしでしょうか。
 今回は奈良県で自然農を実践しておられる、川口由一さんの講演です。
はじめに自然農法とはなんなのか、ということで、今回講師とのパイプ役をつとめ ております、右記の飛塚さんの「自然農法とは」をご覧ください。
 自然農法の講演は6時30分からですが、川口さんの特別のお取り計らいで午後3時より2時間くらい「漢方」のお話をおうかがいすることになりました。付せてお聞きいただければ幸いです。
 また、長編記録映画「自然農」−川口由一の世界−1995年の記録、を11月14日(土)に鶴岡出羽庄内国際村にて上映いたしますので、こちらのほうもぜひご覧ください。
(別紙パンフレット参照)。                       敬具

                    記

講演日時  11月20日(金)午後6時30分より(質疑応答含む)特別講義「漢方」は午後3時より
場   所  余目第四公民館(東田川郡余目町大字南野字十八軒21−1)
           TEL0234-44-2162
聴講料   1,000円(受講生以外)
申込み   創造ネットワーク研究所・&FAX 0234-42-3306
問合わせ先 飛塚 覚 ・ 0235-22-4869 阿部利勝 ・&FAX 0234-43-4365
          ※遠方の方でチケット希望の方は下記口座まで振り込んで下さい。
            郵送します。送料80円を足して1,080 円 裏面の映画共は2,080 円です。
          飛塚覚 郵便口座 02210-4-82125 阿部利勝 02430-7-14688
その他   講演会終了後講師の川口さんをまじえ交流会がございます。
       (交流会費は500円程度となります)。
      また、遠方からのご来場で宿泊を希望なさる方は事前申込みお願いいたします。
       500円程度(入浴はございません。食費は別途で自炊となります)。

○農を続けることの疑問( 楽に生きること)
 私は余目町内で有機農法(合鴨農法)で米を作っている農民です。
 どうも手間隙がかかり(それはそれでいいのですが)、やり方が悪いせいか、一のものを作るのに一以上のエネルギーを使用しているように思われます。また、産直とは、鴨の命とは、などその他私の生き方も含めもろもろの疑問点がわきあがります。
 耕さず肥料もやらない、らくちんそうな(?)自然農法には福岡正信氏の著書を通して数年前から興味を持ち続けてきました。(実際自然農法を実践している方々は、体にも自然にもらくちんだと言う)
 福岡さんの「有機農法は化学農法と対である」という言葉が頭のすみにあり、『有機農法も満足にやれてないのになー』なぞと声を出さずにつぶやく私。
 そんな思いのなか、今回、自然農を実践なさっている川口さんの学びの場、赤目自然塾に通っていた飛塚さん、それに山大環境研究会の藤科さんらと、講演の企画をたてました。
 じゃ、ついでに赤字になるかもしれないが映画もやっちゃおう、とね。
映画の制作には、創造ネットワーク研究所の前身の団体である「あまるめ21世紀夢会議」時代にお世話になった、鳥山敏子さんがかかわっています。
 とにもかくにも、一人でもんもんとしているより、講演会や映画上映会を通していろんな人々と出会い、自分の学びの場にしていこう、そんなことを思いつつ(ああ、他力本願)。
   創造ネットワーク研究所 阿部利勝

●大自然に対する畏敬
 人類が地球上に姿を現したのは、今から300万年ほど前であった。この頃の人類は、狩猟と採集の生活で、地球の大自然のなかで養われていた。それまで自然に対して受け身であった人類が、いつ頃からか、自然を自分たちに合うように利用するようになった。これが農耕の始まりで、開発の歴史の始まりでもあった。
 しかし、この頃の農業は、死ぬか生きるかの瀬戸際で、純粋に自分たちの命の糧を作るという行為であって、自然に対して負荷を与えることはなかった。それが、文明が高度に発達し、産業革命を経験した現代に至っては、農業においても機械化が進み、農産物にも工業製品と同じような大量生産が求められるようになった。
 このような現代社会において、自然農の、多くの収量を求めず、自然生態系の一部として作物を育てるという立場は、命の糧を作るという農業の原点に立ち返らせ、大自然に対する畏敬の念を思い出させる。
山形大学農学部四年.環境研究会 藤科智海

担当者からのメッセージ
●自然農法とは
 耕さず、肥料農薬をやらず、草々、虫たちと共生(敵としない)する農法です。
無耕起、無化学肥料、無有機質肥料、無微生物、無酵素、無ミネラル、無石油系資材、無・・・・・あらゆる生命(いのち)の営みに沿った農。
 つまり、無公害、超低コスト、完全自然循環型、自然再生農法のことです。
 最近、農業・環境・自然・健康・心身の荒廃、ついでに政治や経済等まで生き詰まり、どうしてよいか迷っている方が増えてきました。これらの事を、対処療法で問題が起きてから、あーしたら良い、こーしたら良いと、人類はひたすら人間の知恵を信じ、ここまでに見た目には発展し、さらに忙しくなりました。
 然農法は、あれもこれもしなくて良いんではないかという根本に問いかける生き方ではないか、とも思います。
 耕さなければ、土の中の世界が壊れませんから、年々地力が増します。地上部は、作物が負けない程度に草を刈って敷きつめていく事を繰り返すと、腐葉土が豊富になってきます。草はある程度あった方が虫には食われないし病気もつきません。家庭菜園からなら誰でもできます。特別な技術や労力はいらないし、楽で自然と一体感が持て経済的で楽しい農法です。
 もともと百姓でない素人かつ無能な私でさえ一年目にして見事に稲が育ってくれました。全国的にはプロ、アマを問わず自然農法を実践する方が多くなってきました。
生計を立てる方までけっこう出てきました。立場上、やれる、やれない、やりたい、やりたくないと様々な方がいると思いますが、こんな方法もあるのだと、頭の片隅にあるだけででも損はしないのでは?
 自分の命の糧を農家ばかりに押しつけず、小規模でも良いから実践してみてはいかがでしょう。これを機会に減反田や休耕田を有効利用しましょう。
 こうした事も含めて講演会のみで終わらず、ここに集った人たちの素晴らしい交流の場でもあってほしいと思います。こだわった農家の方もたくさん来る予定ですし、県外や遠方の方も来られます。
 いろいろとPR活動をされて下さった方には本当に感謝しています。
 川口さんは自然農法と同じに漢方医療も手がけております。原理や法則は自然界も人間の体も同じです。自然に任せ必要最小限に作物に手を貸す。あるいは、病気は自然治癒力に任せ必要最小限に漢方薬を処方する等、共通項ばかりです。医療に掛かっている方もぜひ参加される事を希望します。
※飛塚 覚.鶴岡市生まれ。小学生時に埼玉県へ。一昨年より生まれ故郷の鶴岡市に   戻り、市民農園、それに働き先の農家の休耕田を借り、自然農を実践。

川口由一氏プロフィール
昭和14年 奈良県桜井市に専業農家の長男として生まれる。
    30年 中学校卒業後通信教育、定時制などで学びながら農業に従事する。
    53年 農薬を用いた農業の中で体をこわし、「複合汚染」(有吉佐和子著)
          「自然農,わら一本の革命」(福岡正信著)等の著書を多数読み、無農薬、無肥料、
          不耕起の実践を始める。同時に漢方医学と出会い、
          農と医学の両面から「生命の営みに沿った農」を模索する。
    63年 雑誌「80年代」連載開始。
       自然農の学びの場、毎月一回の見学会始まる。
    64年 自然農の学びの場、一泊二日年6回の合宿会始まる。
平成 2年 著書「妙なる畑に立ちて」(野草社刊)
    3年 自然農の学びの場「赤目自然塾」始まる。
    5年 著書「自然農から農を越えて」(カタツムリ社刊)
        同年前後、長野・宮城などで定期の自然学習会始まる。
        また、三重・福岡・東京・自宅などで定期の漢方医学学習会始まる。
[参考図書] 川口由一著 「妙なる畑に立ちて」( 野草社 \2,800)
              「自然農から農を越えて」( カタツムリ社 \900)
       福岡正信著 「わら一本の革命」( 春秋社 \1,650)
〔ビデオテープ紹介〕自然農の一年がビデオになりました。VHS 74分\4,000円
          「妙なる巡りのなかで−不耕起・不施肥 大和での営み−
          お問い合わせ先 水野雅夫 ・&FAX052-775-4834

※おまけ 川口さんのドキュメンタリー映画、上映会のご案内
「自然農」−川口由一の世界−1995年の記録(16 ミリ・カラー2 時間33分)
鳥山敏子・グループ現代 1997 年作品
日時 11月14日(土)午後6時会場 午後6時30分より上映
会場 出羽庄内国際村ホール
住所:山形県鶴岡市伊勢原町8番32号 ・0235-25-3600
主催 ドキュメンタリー「自然農」を上映する実行委員会
会費 大人 前売 1,000円 当日 1,200円 中高大生 前売 800円 当日1,000 円
問い合わせ先
      阿部利勝・&FAX 0234-43-4365
      藤科智海 ・0235-23-4785
      飛塚覚 ・0235-22-4869

主催:財団法人山形県生涯学習人材育成機構
主管:環境・地域連携プロジェクト庄内実行委員会
構成団体:創造ネットワーク研究所
       (社)庄内中央青年会議所
       コミュニティー22
       山形大学環境研究会
後援    鶴岡市, 鶴岡市教育委員会, NHK 鶴岡支局, 荘内日報社, 鶴岡法人会青年部会,
      愉しく生きる会, あい鴨友の会, コミュニティー22, 山大環境研究会, 創造ネットワーク研究所,
創造ネットワーク研究所